ビールの美味しい国とは

ヨーロッパで食い倒れ
ドイツのビールとシュバイネハクセ

暑いですね。

梅雨もあっという間に明け、7月になったばかりとは思えない暑さ。

口にするのも嫌なほどですが、今年(2019)は季節の進みが早いようですので、冬スキーとしては早めに秋がきてくれることを期待しています。

こんな気候ですと、美味しくなるのが…

ビール

ですね。

正直、夏は炭酸系のアルコールが全て美味しく感じる季節ではあります。

余談ですが、炭酸水は口に含むだけでも体温を下げてくれるそうです。さらに、よく冷やすと炭酸はより強くなる、というのも、学校で習った方がいらっしゃるかもしれません。

これを踏まえると、凍る直前まで冷やすという日本の某ビールメーカーの試みは、炭酸を作るという意味では究極と言えるでしょうか。

さて、個人的な見解としては、発泡するアルコール飲料は多々あれど、ビールほど夏の暑さを喜びに変えてくれる飲み物はないと思います。暑ければ暑いほど、ガツンとくるビールの旨さが響きます。

私がそう考えるようになったきっかけは、数年前、欧州旅行で訪れたドイツでした。

昔はヨーロッパの夏といえば乾いて過ごしやすいというのが定説でしたが、近年は温暖化の影響か、毎年異様な熱波が大陸を襲うようになりました。

今年も、ついこの間、北イタリアに住む友人が、

「まだ春先なのに28度もある。夏が思いやられるわ」

と嘆いていました。

彼女がいるのは山の近くの、本来ならかなり寒い地方なので、やはり異常なのでしょう。

あの時は、8月に入ったばかりの、暑い暑い、ドイツでした。先にベルリンやポーランドのワルシャワ、チェコのプラハ、オーストリアのウィーンを経由しており、どこも暑かったのですが、ミュンヘンは特にすごかったと記憶しています。

ミュンヘンに行った目的は

ドイツ、ノイシュバンシュタイン城

こちらです。ノイシュバンシュタイン城。

日本では一番有名な西洋のお城じゃないでしょうか。ディズニーのシンデレラ城のモデルとなった建物です。

森の中、切り立った崖に建つその姿。

白と青みがかったグレーの色合いといい、先頭の並ぶ形といい、おとぎ話に出てくるお城のイメージそのものです。

最寄りのフッセンまでは、ミュンヘンから電車で2時間ほどかかり、そこからまた歩いたりバスに乗ったり馬車に引かれたり(笑)、ほとんど1日がかりの道のりですが、それでも、一度は見ておきたいのが乙女心。

近くの橋からの全景は、確かに一見の価値ありでした。

城内まで行くとなると、本当に1日がかり。なので、この時は駅に戻ってもう一つの目的地、世界遺産ヴィース教会へ行きました。

こちらはフッセンの駅からバスで40分ほど。あまり本数がないので、事前にしっかり時刻表を確認することをお勧めします。

かなり辺鄙なところにありますが、時間があれば是非見て欲しい場所です。

こんなところに?!というほど、素晴らしい内装の教会です。

フッセン、ヴィース教会の天井

フッセン、ヴィース教会背面のパイプオルガン

ロマンチックでしょう?

こんなに可愛らしい教会は初めて見ました。

見ほれているうちに、到着から15分後の帰りのバスに乗り遅れ、1時間ほどジリジリと待つことに。

ヴィース教会の外観 もの凄く良い天気でした

大型バスに乗って来て、またすぐに乗って帰って行く日本人の団体客を横目に、ひたすら地元のバスを待ったこの時が、振り返ってみればドイツでの暑さのピークだったかもしれません。

体力的にかなり消耗しましたし、これから行かれる方は厳密に時刻表と時計をチェックするか、お金に余裕があれば、タクシーをチャーターすると時間も節約できると思います。もっとも、季節によってはのんびり待つのも良いような、のどかな所ですが。

やっときた帰りのバスも、出発までややしばらく停まっていて、しかもその間どんなに暑くても冷房はつけない!さすがエコの国です(涙)。動き出してももはや冷房が聞いていたのかどうか定かでないほどの日差しと、そして何故か車内に大量発生していた蝿に戦々恐々としつつ、最終的に暑さでぼーっとしながら車窓を楽しみました。外の景色は緑が深くて、本当に綺麗でした。まさにドイツの森。

このような状況のなか、ミュンヘンの街で飲んだビールで、目覚めてしまったわけです。正直、もはや実際の味とはそんなに関係ないような気もしますが。

ドイツのビールとシュバイネハクセ

間違いなく旨かった

とだけ。身体が覚えています。

これがスパークリングワインじゃ、やっぱり何か違ったでしょう。

ドイツビールは冷えていないという話を聞くことがありますが、十分に冷たかったです。むしろごくごく飲めるくらいのちょうど良い温度でした。

思わず一口二口三口ほどぐびぐびしてから写真撮影です。

どちらかと言うと食べるに重点を置きがちでも、この時ばかりは主役がビール。お供はバイエルン名物のシュバイネハクセ(豚スネ肉のロースト)です。見え辛いですが、肉を切るためのナイフが垂直に突き刺さっています。

ちょっと薄味でしたが、文句なく美味しい。付け合わせのポテトと、程よい酸味が嬉しいザワークラウトも、ビールによく合います。

ビールの美味しい国というと、ドイツはじめ、チェコとか英国とか、もちろん日本もそうですが、それに合う食べ物が美味しいというのは鉄則。

ドイツのブルスト(ソーセージ)

こんなのとか。

英国のChips(フライドポテト)、ドイツのブルスト(ソーセージ)、日本の枝豆。この辺りはまさに三つ巴。

欧州の地ビールは基本的に味がしっかりしていて、舌にもお腹にもガツンと来るし、鼻から香りがプーンと抜けて行くように感じます。これに負けないように、一緒に食べる物もパンチがあるとたまらなく美味しい。

私はどうも、中国にしろベトナムにしろ、アジアビールは味が薄いなぁと思ってしまいます。日本は中間くらい。本当に暑い所で水のように飲むという意味では、薄めの方が飲みやすいのかもしれませんけれど。

個人的にアイルランドのギネスが好きなのですが、確かにあれは沢山は飲めないし、喉越しが良いというには味も香りも強すぎます。美味しいんですけどね。夏場に飲みたいかというと違うのかも。

とまれ、滞在期間はたった1〜2日だったのに、あの焼け付くような日差しや、ビールの味は忘れられません。

夏になるたびに思い出します。

暑さにやられた欧州旅行は、次国イタリアでさらなるステージへ突入するのですが、今日はこの辺で。

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